はじめに
少し前になるが、今年の7月に統計検定準1級を受験した。1回目は不合格だったものの、2回目で合格し、最優秀成績賞もいただけた。

何番煎じになるか分からないが、誰かの役に立つかもしれないので、体験記を残しておく。
バックグラウンド
- 理系出身だが、統計学やデータサイエンスは専門外。ディープラーニングを独学している流れで、統計周りにも手を伸ばしている状況。
- 仕事では検定のような本格的な統計学は使っておらず、ときどき測定データを可視化する程度。
- 3年ほど前に統計検定2級に合格済み(94点で最優秀成績賞受賞)。
受験の動機
もともと2級に受かった際に、「次は準1級だな」と思ってワークブック(以下WB)は買っていた。しかし、あまりの読みづらさに、開いてはそっ閉じすることを繰り返していた。
その間に生成AIが台頭し、データ分析に必要なコードを自分で書くことの価値は相対的に下がった。今後どういうスキルを伸ばしていくかを考えたとき、やはり理論を自分の頭で理解していることは重要な要素の一つだろうと思い、本格的に受験を決意した。
勉強時間
2025年末から2026年7月中頃まで、およそ半年程度。ただし、1日あたりの勉強時間は少なめ。
- 平日は朝30分+夜30分の1時間程度。
- 休日は朝1時間+夜1時間の2時間程度。
特に集中的な勉強期間は設けず、プライベートの時間を少しずつ振り分ける形で、コツコツ取り組んだ。
使用した教材
note.com
覚悟を決めたものの、WBはいきなり読み進めるにはハードルが高すぎる。そこで、ネット上で評判の良かったこの講座を購入した。内容は分かりやすく、一通り見終わった後、「なんだ、この程度ならいけそうじゃん」という勢いのままWBを読み進めた。
これがなければ、今でもWBのそっ閉じを繰り返していたかもしれない。スタート時の勢いをつけてくれたという点では、間違いなく役に立った。
ただ、WBの勉強が軌道に乗ってからは見返すことはなかった。本講座の知識が合格の直接の決め手になったわけではない、ということは正直に書いておく。
私は、1周目で全体の感触をつかみ、2周目で解答集を自作し(当然、ここが最も時間がかかった)、3周目以降はひたすら演習、という感じで進めた。
1周目の時点では、この量と難易度の問題が解けるようになるとはとても思えなかった。しかし、繰り返していると案外頭に入ってくる。一度落ちた後は、次の試験までの2週間でWBと過去問をもう1周できる程度には慣れ親しんでいた。
どこまで勉強するか
私は捨て分野は作らず、すべての章の例題・章末問題を一通り解けるようにした。
一方で、本文中には記載されているが問題として取り上げられていないものについては深入りしなかった。
試験範囲はWB全体であり、重箱の隅をつつくような出題も確かにある。とはいえ、大多数の問題は例題と章末問題を解けるようにしておけば対応できるので、ここは割り切っても良いと思う。
私の場合、本文を最初から最後まで通読するというよりも、例題や章末問題の解答に出てくる式が本文中のどの式に対応するのかを探し、必要に応じて定義などを確認するために周辺を読む、という使い方が中心だった。
ただし、腕試しとして本番直前まで解かずに残しておくことには、あまり意味がない。普通に練習問題のN増しとして、何周か解いておいた方がよいと思う。
2021年度だけ異常に難易度が高いのは事実だが、これもスルーするのはもったいない。最低限、問題と解答には目を通して、理解できそうな部分は知識として取り入れておこう。
副教材は不使用
上記の3つ以外の副教材(書籍や講義動画、noteなど)は使用していない。
WBの説明で分からない部分があっても、副教材に手を伸ばすより、AIにピンポイントで聞いてしまった方が早いだろう。
例えば数式の展開で分からないところがあれば、写真を撮って「この式のこの項がどこから出てきたのか分からない」などと聞けば答えてくれる。
もちろん、試験とは関係なくいろいろな本を読んで理解を深めるに越したことはない。ただ、今回の私にはそこまでやるキャパはなかった。
試験本番について
- 計算用紙は、表が罫線付き、裏が無地のA4サイズ2枚。筆記用具はごく普通のボールペンが渡された。私は小さい文字を書くのが苦手なので、紙はおかわりが必要だった。
- 試験時間は90分。20~30分程度余るくらいだった。あまり余裕はないので、パッと見で難しそうな問題は飛ばし、まずは最後まで解き切ることが大事。
- 毎回1問くらいは、「こんなの絶対WBに載ってなかっただろ」と感じる初見の問題がある。しかし、そういう問題は、その場で与えられた定義をよく読んで素直に計算すれば解けるようになっているので、過剰に怖がる必要はない。それよりも、正しい記述の組み合わせを選べ(Aだけ、Bだけ、Cだけ、AB、BC、AC、ABC)みたいな問題の方がよほど難しい*1。
最後に
最終的には出題ガチャ。無理に暗記量を増やしたり色々な教材に手を広げるよりも、何回か受けなおそう。試験監督のお姉さんも「準1級は何回も受けに来る人が多い。2回で受かるのはだいぶ早い方」と言っていた。
追記
2027年1月1日から出題範囲が改訂されるらしい。今後受験する人は要注意。それに伴い、ワークブックも改訂版が出版されているようだ。
www.toukei-kentei.jp
*1:それこそ、WBの本文を端から端まで一言一句すべてを映像記憶のように暗記していないと解けないのではないだろうか












